1998年のフランス・ワールドカップで日本代表として活躍した中田英寿選手のセリエA・ペルージャ移籍が、当時CS放送に押され気味だったWOWOW加入者数を飛躍的に増大させた。チームの日本での放送権を勝ち取ったWOWOWが中田・ペルージャ戦完全生中継を前面に押し出した広告展開を行ない、その成果が実ったのだ。CSWOWOWをチャンネルとして内包するディレクTVも中田を前面に出した広告展開を行なった。WOWOWの加入者数は数年間、横ばい傾向だった。多チャンネルが売りのスカイパーフェクTV、ディレクTV、そして全国で普及が進むケーブルテレビに押され始めていたのだ。同様にディレクTVも、先行するスカイパーフェクTVとの差が思うように縮まらず、伸び悩みを見せていた。それが、中田人気に乗って好調な加入者数増を見せた。しかし、これがワールドカップのあとでなかったら、ここまで視聴者を獲得できなかったはずだ。日本代表の初出場、そして、もっとも注目されていた中田選手、なにより期待以上の大活躍と、好条件が揃っていたのである。ワールドカップの興奮が冷めないうちだつたことも幸いした。かくして、中田選手在籍時のペルージャ戦はWOWOWとディレクTVにとって、キラーコンテンツとなったというわけである。デザインで名のある東北芸術工科大学の講師を務める小山薫堂氏。生徒たちに、「企画とは豊富な情報力のなかからヒントが生まれる」と説く。その言葉を自社のオレンジ・アンド・パートナーズで実践している。
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小山薫堂のメッセージ